さいたま市長選挙で現職の再選は自民党の敗戦ではない

2013年のさいたま市長選挙で現職の清水氏が再選した。
前回の選挙で民主党から推薦を受け、今回は民主党の情勢が悪いことなどから市民党を掲げていた清水氏。自民党は(民主党から)取り戻すなどとして、自民党の大物が応援に駆けつけた物の結果に結びつかなかった。

自民党としては、夏の参議院議員選挙への勢いを付けたかったところだが、それもできなかった。

しかし、単純に自民党が負けたわけではなく、この地域独自の問題が解消されていないことがはっきりとしただけだ。

支持政党別の投票では、自民党支持者の4割程度が清水氏に投票するなど、自民党支持者自体が一枚岩になっていない。
また、無党派層の多くも清水氏に投票したようで、2012年末の自民党の勢いなども響いていないように見える。これは今後の選挙の参考になるだろう。

そもそも、さいたま市は自民党自体が一枚岩になっていない。
さいたま市では旧浦和と旧大宮の対立があり、市議団と県議との対立もある。

この対立の結果、紆余曲折があり密室で自民党本部により候補者が長沼氏になり、一時は事実上の選挙活動も行っていた候補者が降りるなど、自民党系の候補者がようやく一本化された。
従来の選挙戦では自民党だけで複数出馬しており、これが一本化されたものの、自民党系の票も一本化されることなく、旧浦和系で県議系の候補者では実際の票にはつながらなかった。

一般的に現職が有利な地方政治で、清水氏は早期に出馬表明、さらに政党色を排除。自民党がやりたかった自民対民主という対立にもならないなど、選挙の戦い方自体を間違えたという部分はある物の、古くから続く自民党内での対立が尾を引いた結果といえるだろう。

関連記事:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です